REVIEW

2017.10.01

怒り

Introduction

ある夫婦が惨殺された事件から一年。容疑者は逃亡。テレビで公開捜査が行われるほど世間の関心は高い。

千葉、東京、沖縄を舞台に、出会う前の素性が不明の男性と出会ってしまった人々。

ある者は愛し、ある者は疑念を抱く。それぞれの葛藤を描く群像劇。

Review

人間関係はその関係性によって強弱はあっても、相手を信じることから始まるのかもしれない。

より深い絆を築くためには、相手を、そして自分を信じきれなければならないのだろう…。

信じきれなかった者に悲劇が訪れる。それは致し方ないのかもしれない…。

信じきっても裏切られ、深く傷つけられる。そんな、目を背けている悲しい現実を思い出す。

信じきれなくても、愛が深ければ乗り越えられる。それも描いているのが、この物語中の唯一の救い。