AKINA LEVE REPORT
AKINA NAKAMORI A1 tour 2004
※出来るだけ正確にと努力しておりますが、記憶のみが頼りですので、発言した言葉の違いや、MC、発言した箇所が違ったりということがあると思います。ご了承下さいm(__)m
“夢先案内人”
「スター誕生」で史上最高得点で合格した曲であり、歌手・中森明菜を誕生させた曲でもあるまさにその瞬間の明菜さんの歌が会場に流れました。ネットで情報を得ていたので、驚きというよりは、「いよいよだ・・・」というワクワク感が大きかったですね。
“スローモーション”、“少女A”、“セカンド・ラブ”、“1/2の神話”、“トワイライト-夕暮れ便り-”
幕が開くと同時に“スローモーション”のイントロが。最近のライブのアレンジも素敵ですが、このオリジナルのアレンジは本当にいいですね~。とても華や かな感じがしてこのアレンジなら一曲目にはもってこいですね。「少女A」「セカンド・ラブ」とどうしてもタイプの全く違う曲が続くので、最近の練りに練ら れた構成のライブに慣れてしまっている僕にとって、この段階ではちょっと違和感を感じたかな。でも、それだけ考え抜かれた構成のライブを今まで見せてくれ ていたんだなぁと。
今回は、アレンジもキーもオリジナルということらしく、“トワイライト”はちょっとキツそうでした。パパゴン鈴木さんに向かって、「声が出ない。」と口 を動かしていました。それに対して、パパゴンさんが“大丈夫!”とでも言うように笑顔を送ってあげていたのが印象的でした。
~MC~
明菜さん:こんばんわ~。
会場から:こんばんわ~!
明菜さん:最初に私が歌手になるきっかけになった「夢先案内人」を聴いて頂いたんですが、今年はデビュー曲から順に唄っていくコンサートになっています。本当はこういう企画というのは、20周年のときとかにやる企画だったと思うんですが、なかなかデビュー曲から唄っていくコンサートはめずらしいと思うので、楽しんでいって下さい。
会場から:衣装はー?
明菜さん:衣装はこれ一着だけです。だからあたしずっと(ステージに)いますよ。
会場から:おお~!
明菜さん:ずっとここにいますんで、(会場はスローモーションから総立ちなので、)皆さんも立っていてくださいね(笑)
会場から:笑
明菜さん:ずっと、ステージにいますので、スローモーションのような優しい感じの歌にも、少女Aのようなちょっとふてくされたような歌にも合うように、この辺はフワフワッと(可愛く)この辺は(網タイツ?をさして)セクシーな感じにしています。
明菜さん:今はアイドルという感じではなくて、今の歌手の人たちって、とてもキーが高いんですね。当時も堀ちえみちゃんとか、石川秀美ちゃんとか、今日子ちゃんとか・・・。
とにかく、かわいい娘たちばかりだったので、みんなキーが高いのね。私も若かったから、同じくらい高いキーで唄わせて頂いていたんですが、なかでも「トワイライト」は当時もつらくて、“明日テレビで唄う”とかなると本当にイヤでした。
それに顔やスタイルでは(他のアイドルに)とても太刀打ちできないから衣装で頑張っていたんですね。当時からウエストは細いって言われてたから「トワイライト」はウエストを強調した衣装を着てたんですよ。でもキーが高いから本当はフッ(力をいれる)って感じで唄わなきゃいけないんだけど、そうすると(ウエストが)“ブチッ”といきそうだから思い切り唄えなくて・・・(笑)
会場から:(笑)なったことある~?
明菜さん:あ、ウエストがなったことはないんでけど、ストッキングがブチッといったことはありました(笑)当時は58キロあったんですね。
会場から:えー! 今は?
明菜さん:今は45、6キロくらいがちょうどいいですね。
会場から:半分だ!
明菜さん:半分?! あ、あなたの半分ね。あたしが半分になったということかと思いました(笑)
会場から:笑
“禁区”、“北ウイング”、“サザン・ウインド”、“十戒(1984)”、“飾りじゃないのよ涙は”、“ミ・アモーレ”
“禁区”本当に久しぶりにライブでやってくれたんじゃないでしょうか。とてもうれしかったです。明菜さんのシングルはどれも個性が強烈ですが、中でも “禁区”は個性的な曲ですよね。リリース順ということで何も考えていない構成のように思いがちだと思うのですが、この個性の強すぎる曲の前にMCを挟んで いるあたり、流石明菜さんと思いました。“ミ・アモーレ”の♪アモーレ×3は完璧!!
~MC~
明菜さん:仙台は3年ぶりになります。私この会場大好きなんですよ。後ろの方までハッキリとお顔を見ることが出来るので。楽しそうにしてくれているのが分かるから。だからつまらなそうにしているのも分かりますよ。(笑)
会場から:笑
明菜さん:仙台というと萩の月をい~っぱいもらった記憶があるんですけど。
会場から:笑
会場から:牛タン食べた~?
明菜さん:はい。頂きました。お弁当のやつですけど。おいしかったです。他に名物ってあります?やっぱり牛タン?
会場から:冷やし中華!
明菜さん:冷やし中華?! 本当? あなた仙台のひと?
会場から:福島!本当!
明菜さん:福島?(冷やし中華のこと)嘘でしょう。
会場から:(冷やし中華と声をかけた方とは違うほうから)本当~!
会場から:(冷やし中華と声をかえた方)冷たい冷やし中華を最初に作った!
明菜さん:冷たい冷やし中華?(笑)
会場から:笑
明菜さん:私は笹かまぼこが好き。練りモノが好きです。
会場から:お酒はー!
明菜さん:お酒は本当に弱くなりました。日本酒なら2合くらい。ビールなら350一本くらいだし、赤ワインなら一杯くらいでちょうどいいかな。赤ワインのグラスって白にくらべて大きいじゃない?ほら、例えば「あの娘はザルだ。」なんて言うじゃない。あれは体力がある証拠よ。あ、だからって私が体力なくなったっていうことじゃないですよ。(笑)
会場から:笑
会場から:福島にも来てー!
明菜さん:福島にも行きたい…。
会場から:岩手にも来てー!(ちなみにこれは僕じゃないです。岩手から来てる人、僕の他にもいるんだと、うれしかったです。)
明菜さん:岩手にも行きたい…。
会場から:山形にも来てー!
明菜さん:山形にも行きたい…。山形で“だだちゃ豆”が食べたい…。でもあれは季節があるからなかなか食べられない。あれ食べちゃったら他の枝豆食べられなくなっちゃうくらい美味しいんだよ…。
会場から:スーパーでも売ってるー! 冷凍もあるよ!
明菜さん:でもスーパーだとすごく高い…。
会場から:冷凍もあるってよー!
明菜さん:でも冷凍だと腐ってるように見える…。
会場から:笑
会場のどなたかが明菜さんが何か(セットリストのようでした)を見ている様子に気づいたようで・・・。
明菜さん:あ、べつにここにネタが書いてあるわけじゃないんですよ。
会場から:笑
明菜さん:(ツアーが)この前東京…じゃない横浜が初日で今日が二回目だから、まだ不安なんですね。だから(セットリスト)ここ見ちゃって。(笑)
先ほど(会場に聞いたとき)曲順分からないと言っていましたが。私もリハーサルで見て、「あぁ、こういう順番になっていたんだぁ」 なんて思いました(笑)
会場から:笑
会場から:カンナちゃんやってー!
明菜さん:カ、カンナ…(困ったように横を向く)
会場から:笑
会場から:ネコやってー!
明菜さん:ネコ?! あ、単純にやってほしかったんですね。(低い声で)ニャー。
会場から:爆笑
会場から:パンダやってー!(たぶん白熊のつもりだったと思います。)
明菜さん:あたし、パンダはやってないんですよ(笑)
会場から:笑
会場から:つゆの歌やってー!
明菜さん:あ、あれね~“つゆも二度目~なら~♪”(と本当に唄ってくれた)
会場から:おお~!
明菜さん:あれ、始めて聞いたとき、家に居てトイレに入ってたんですけど、(急いでトイレから出てくる動きをしながら)「あ、あたしの歌が流れてる!」って!(笑)
会場から:爆笑
明菜さん:あれ、どなたが唄ってるんでしょうねぇ。下に名前とか出てないですよね。なんであたしにオファが来なかったんだろうね。そしたら・・・。
会場から:唄った?
明菜さん:唄いますとも!(笑)
会場から:笑
会場から:カンナやって!
明菜さん:あ、カンナ。待ってらしたんですね。(うしろを振り向いて思い出すような仕草の後)ゆーみこ!
会場から:おお~!!
明菜さん:また~!知らないくせに~(笑)
会場から:回って~!
明菜さん:あ、はい。(くるっと一回り)
明菜さん:出した(リリース)した順に唄っていくコンサートというのは初めてで、最初で最後だと思うのですが、思い出にどっぷりひたって頂けたらいいなと思って、ずっとステージにいることにしました。
会場から:おお~! 衣装は?
明菜さん:だから、帰らないってことは衣装これだけです。だってここで着替えるわけにいかないでしょ?
会場から:そこで着替えてもいいよ~! 脱いでもいいよー! 着替えて~! 脱いでー!
明菜さん:あの、ストリップじゃないんですから!!
会場から:爆笑
明菜さん:この後も懐かしい曲で、皆さんにも参加して頂くところもありますので、楽しんでください。
“SAND BEIGE ~砂漠へ~”、“SOLITUDE”、“DESIRE -情熱-”、“ジプシー・クイーン”、“Fin”、“TANGO NOIR”、“BLONDE”
どの曲も懐かしい!最近のライブで唄っている曲もあるのに懐かしさを感じるのは、はやり、オリジナル・アレンジ、キーの効果が大きいのでしょう。
中でも懐かしく、そしてとてもうれしかったのは“BLONDE”。この曲大好きなんですよ。でも最近のライブでは全く唄っていませんよね。リリース当時 もキーがいつもの明菜さんの曲に比べ高く、話題になりましたが、今回のライブでも高音で唄っていました。‘87年の作品なので、明菜さんが22歳のときの 作品ですね。17年前のキーで今も唄える。しかも当時も高かった音域で唄えるなんて素晴らしいですよね。
観客が参加ってどこなんだろうと思っていたら・・・楽しかったですよ~。
~MC~
明菜さん:ありがとうございました。ごめんね。踊ろうとおもったら(BLONDEの振りをする仕草をして)こう、手袋がネックレスに引っかかっちゃって(笑)
会場から:笑
明菜さん:あ、「(コンサートチケット代に)席代は入ってねーのかよ!」と思われると思うので、座って下さい。
会場から:(辛そうな明菜さんに)水飲んでー!
明菜さん:ありがとうございます。
明菜さん、後ろを振り向き、水を飲みに。
会場パラパラと座り始める。
明菜さん、水を飲み終わり、振り向いた時に、座った会場を見て。
明菜さん:あ、本当に座っちゃたんですね(笑)
会場から:笑
明菜さん:いいですよ。座って頂いたほうがあたしも気が楽ですし(笑)
明菜さん:先ほどもデビュー曲から順に唄っていく構成についてお話ししましたが、いつも凝った構成で(コンサートを)しているので物足りないと思う方もいると思うんですね。中にはいつものコンサートで唄っている曲もあるんですが、いつもはアレンジを変えているんですが、今回は皆さんにどっぷりひたっていただくために、アレンジも当時のテレビとかで唄っていたまんまなんですね。
でも、皆さんにひたって頂けるようにと決めた構成なんですが、お蔭様でリハーサルのときからわたしのほうが「懐かしいなぁ」なんて思い出にひたらせて頂いていました。
先ほど、出した順に唄っていくということで(会場に曲順が)分かります?って聞いたら分からないというお答えでしたが、わたしもタイトルだけだと分からないんですが、音を聴くとね。音楽というのは自然に生活の中に入り込んできてしまうので、「あーこれ聴いてたとき、こんなことがあったなぁ~」なんて、あると思うんですが、わたしも「これ唄ってたとき、あれをレコーディングしてたなぁ~」とか、あんなこともあったなぁなんて。まぁ、一概に良い思い出ばかりではないので、中にも唄いたくない曲とかもあるんですが(笑)
会場から:笑
明菜さん:皆さんもあるでしょ?例えば失恋したときとか「この曲もう二度と聴きたくない!」とか思っちゃうことあるでしょ?
本当にそういうのは時が癒してくれるというか、時が経って聴いてみると「ああ、こんな綺麗な曲だったんだとか、素敵な曲だったんだなぁ」なんて思えるようになるんですね。
そうやって、私もみんなも一歩づつ大人になっていけたらいいなぁ。と思うんですね(笑)・・・よし、あたしとしてはちょっと頑張ったぞ!
会場から:笑
ステージ後ろの歌姫レコードのロゴと同じタッチのイラストをさして
会場から:うしろカッコいいー!
明菜さん:そうですか? あれ、あたしなんですって。似てます?
会場から:・・・微妙
明菜さん:微妙?(笑) 今の若い子って微妙って使うのよね。他にどんなの(言葉)あります?
会場から:イケテル!
明菜さん:イケテルって昔から使うじゃないですか。あなた若いんですか?
会場から:同い年!
明菜さん:じゃぁー若いじゃないですか~!(笑)
会場から:笑
会場から:アルバムはー!
明菜さん:そのうちねー。
会場から:歌番組でてー。
明菜さん:あ、微妙ー! あ、使っちゃった!使っちゃった!(笑)
会場から:笑
会場から:DVD出してー!
明菜さん:微妙ー(笑)
会場から:笑
会場から:これは出るの?
明菜さん:ん?あ、このコンサートですか?微妙ー(笑)
会場から:笑
明菜さん:私のくだらない話につき合わせちゃって、皆さんもあきてきちゃってる方もいるようなので。あと・・・よん、5曲ですね。
会場から:ええー!!
明菜さん:あ、皆さん、時計を見てください(笑)
会場から:笑
明菜さん:一度座っちゃうとね。腰って重くなるんですよね。また立つのかよみたいな。(笑)座っていて頂いて結構ですからね。(笑)それではこの後も懐かしい曲で思い出にどっぷりひたっていって下さい。今日は本当にありがとうございました。
“難破船”、“AL-MAUJ(アルマージ)”、“TATTOO”、“I MISSED THE SHOCK!”、“LIAR”
座っていて結構ですよと言われても、座っていられるわけも無く、会場は“難破船”から総立ちです。
“LIAR”の1コーラスが終わったところで・・・
明菜さん:今日は楽しんで頂けました?いつもいつも本当にありがとうございます。これからも皆さんと思い出を作っていきたいと思います。またよかったら遊びに来てくださいね。
“LIAR”のサビへ~そしてとりあえずライブ終了。
会場からは明菜コール!
バンド・メンバーが一人また一人とステージに戻り、“赤い花”のイントロが流れだしました。そして明菜さん登場。衣装は女性誌にも写真が出たジーンズに赤に花柄のNEW着物のようなブラウス姿。カッコイイです!
会場から:オオー!
“赤い花”
イントロ中、椅子に腰かけながら、精神を高めているような明菜さん。そしてゆっくりと唄いだした明菜さんの声はCDと全く同じで、24曲唄いきった後とはとても思えない、素晴らしいものでした。
サビでのその唄う姿はまさに熱唱!身体を90℃以上曲げて唄う。時には這うようにして…。本当にお腹から声を出しているし、なりふり構わず持てる力を最 大限に発揮して唄う姿はこれこそ歌姫。この曲を歌いきるために命を削る本物の歌姫の姿がそこにはありました。
しかし、ここで観客としてはうれしいハプニング。最後の歌詞を間違ってしまった明菜さんは本当に申し訳なさそうに。
明菜さん:ごめんなさい。もう一回、もう一回。
会場から:おお~!!
こちらとしては歌詞を間違えようが、あれだけの熱唱、歌姫の姿を見せてもらった後で、ちょっと放心状態だったのに、それを更にもう一回聴けるなんて。会場中が歓喜の渦でした。そんな中、本当にくやしそうに。
明菜さん:(マイクは通さず)なんで間違ったんだろう!そして、頭の中で歌詞を反復する明菜さん。そして、確認し終わったかのようにうなずく明菜さん。
会場から:よし、OK! 頑張ってー! 明菜なら出来る!
そしてもう一度“赤い花”。二回目にも関わらず、全く手を抜くことなく、一回目以上の力を出そうとするその姿。演出で横になったり、手をついて唄う人は 見たことありますが、この明菜さんの姿は演出などというものではなく、この一曲を観客に届ける為、全力を出し尽くしている姿でした。
僕はこれほど観客に歌を届けるためだけに全力を出し尽くす“歌手”を見たことがありません。“帰省”をライブで聴いたときもそうでした。その姿は決して 恥ずべきものではなく、明菜さんの歌、そしてファンへの情熱をダイレクトにこちらに伝えてくれるとても美しい姿です。
そして熱唱し終わった明菜さんに対し、会場は大喝采です。深く一礼して、袖に帰っていった明菜さんに対し、また明菜コール!しかし、ここでライブは終了しました。
実際に会場に足を運ぶ前までは正直、シングルのみ。しかも一番新しくても1989年の曲ですから、本当はぜひ最近の曲も聴きたいなぁと思っていました。 しかし、これは実際にライブに参加した者でしか分からないことかもしれませんが、リリース順に聴いていると、僕も当時に引き戻されました。目の前で歌う明 菜さんの横に当時テレビで見ていた明菜さんが当時のままの姿で現れるんですよ。ああ、懐かしい!あの時テレビで観ていた人が目の前にいる。しかも、当時と 変わらない。いや、それ以上の魅力のまま。
そしてなんと言っても、新曲「赤い花」。本物の歌姫を目の当りにすることが出来た今回のライブ。最高でした!!